外出禁止中のスペインでパエリアは強い味方!《パエリア支援》でつながる地域の絆

おうちで食べる外出禁止令中の宅配パエリア
外出禁止中にパエリア支援

マドリードは5月2日から時間制限はあるものの念願だったお散歩の解禁。続いて5月4日からデリバリー対応のみだったレストラン料理は、予約注文すればテイクアウトも可能に。そしてついに5月25日からレストランでの食事が許可されています。

マドリードも少しずつ規制緩和の解除です。

緊急事態宣言が出されてから、我が家ではパエリアの宅配を多く利用しています。規制緩和にともなって、地元のパエリヤ屋さんの営業形態の変化を時系列でお届けします。

完全都市封鎖中の宅配パエリア

小パックで宅配されるパエリアと煮込み料理
小パックで宅配されるパエリアと煮込み料理

5月4日まで飲食店を利用できるのは宅配のみ。日替わりパエリアと日替わり一品メニューだけの限られた料理を完全デリバリーの営業形態でした。

パエリアは1パックで5ユーロ。日本なら2人前くらいはあるボリュームです。肉や野菜の煮込みの日替わり一品料理もありました。

宅配パックからパエリア鍋に移し替えた2種類のパエリア
宅配パックからパエリア鍋に移し替えた2種類のパエリア

パエリアをパックからパエリア鍋にうつし替えて、温めなおして軽くお焦げをつけたりして、おうちでも美味しく食べられました♪

上の写真はイカ墨のパエリアとセニョレッ(魚介エキスたっぷりのパエリア)をハーフ&ハーフで盛り付けです。2種類のだし汁が味わえる「火鍋」みたいなパエリアって見たことなかったけれど、これはこれでいい感じ♪

マドリードで食べるロックダウン中のおうちパエリア
外出禁止中のおうちパエリア

我が家がパエリアの宅配をよく利用していたのは、食べ残しても保存して温めなおせば美味しく食べられること。地元のレストランを応援できること。宅配専門業者を通さず、レストランの従業員が直接届けてくれたので、マスク着用で距離をおく不慣れな挨拶でしたが、毎回「こんにちは、ありがとう!」だけの僅かなコニュニケーションだけでもきたことが気に入っていた点です。


5月4日から本格お米料理メニューの再開

マドリードで食べる2人前なのに大鍋で届いた宅配アロス・メロソ
直径40cmで深さのある鍋で届いた2人前のアロス・メロソ

5月4日から事前予約すればテイクアウトできるようになり、待ちに待った通常メニューも再開です。早速、お米料理《Arroz Meloso アロス・メロソ》を注文です。レストランへ取りに行けるのですが届けてくれることに♪

アロス・メロソはだし汁の量の多いお米料理なので、パエリア鍋よりも深いお鍋で煮炊かれます。そして我が家に届いたお米料理がこちら!↓

マドリードで食べるだし汁の旨味とトロリとした食感が美味しいお米料理
だし汁の旨味とトロリとした食感が美味しいお米料理

ドッカン!

食べ過ぎないようにと2人前を頼んだはずなのに、なんと届いたのは大きな鍋にざっと5〜6人前はあろうかという大盛りアロス・メロソにびっくり!写真ではわかりずらいのですが、鍋敷きが見えないくらい大きい鍋で思わず笑っちゃいました!

アロス・メロソはパエリアとは違って深い鍋で煮炊くお米料理。注文した季節のアーティチョークとコウイカ、そして魚介の旨味たっぷりのだし汁がご飯に吸い込んでいました♪

味付けは少し濃かったけれど、自宅でこの本格的な味はなかなか作れないので、お家にいながら鍋ごと食べるレストランの味を久しぶりに満喫です。


5月25日からレストランでの食事が解禁!

マドリードで食べる本格パエリア
解禁後のレストランでのパエリア♪

5月25日から待ちに待ったレストランでの食事が解禁になりました。テラス席のみ、テーブルは2m離した位置に設置する、定員制限あり、など厳しい決まりはあるものの何とも嬉しい限りです。

レストランでの食事が解禁になった初めての週末、地元のお友達と少人数で宅配でお世話になったパエリア屋さんで食事をすることに。

3ヶ月ぶりに会ういつものお友達ですが「マスク姿で肘タッチの挨拶」。まだまだ慣れないスペインの新しい日常を感じたけれど、この日常に慣れて行かないといけないのよね。


パエリア屋のオーナーさんとのお話

アーティチョークとコウイカが美味しいスペインで食べるお米料理
レストランで食べるパエリアは熱々でやっぱり美味しい♪

注文を取りに来たオーナーさんと、気になる外出禁止令が出てからのレストラン状況を何気なく聞いてみると、

「マドリードに3店舗あるけれど、そのうち2店舗はもう閉店せざるを得ない状況なの。デリバリーで何とかしのいできたけれどこれが現実。外出禁止中にデリバリーを注文してくれた地元のお客さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいよ。あなたたちみたいなお客さんのお陰で、何とかこのお1店舗だけは維持できそうだから。」

と。

私も一緒だったお友達もパエリアの宅配注文をしていた仲間です。話しているときに涙目になりながら、本当にありがとうと言ってくれたオーナーさんでした。この苦境をなんとか乗り切って欲しいですし、私自身このコロナ渦を乗り切らなくちゃって身が引き締まる思いになりました。


パエリア支援


ちなみにここのパエリア屋さんは、新型コロナ感染者と死亡者がピークになる頃から、一人暮らしの高齢者や社会弱者の方達に、パエリアを無償で届ける《パエリア支援》をしていて、お客=レストラン=地域支援とが「パエリア」を通して繋っています。

このパエリア支援はほんの一例ですが、小さくても自分達にできること、このコロナ渦で既に始まっている各地域での多種多様な助け合いは、あらためて地域の絆の大切さを感じます。

とにもかくにも、1日も早く新型コロナが終息しますようにと願うばかりです。


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